U-18

【写真レポート】 2日前に解禁の秘密兵器から生まれた野村琉生の決勝ゴールで東海大甲府が準決勝進出!第102回全国高校サッカー選手権大会 山梨県大会 準々決勝(写真:207枚)

2023年10月28日、韮崎中央公園陸上競技場で、第102回全国高校サッカー選手権大会山梨県大会 準々決勝「県立韮崎高校(以下、韮崎)対 東海大学付属甲府高校(以下、東海大甲府)」の一戦が行われ、前半33分にMF野村琉生(8)のヘディングで上げたゴールが決勝点となり、東海大甲府が準決勝進出を決めた。

未だに暑い日が続く中、山梨の秋はしっかりと訪れていた。例年通り紅葉に包まれた快晴の青空の下、試合は定刻通りに東海大甲府のキックオフで開始された。
開始早々から韮崎は積極的に前に仕掛けCKを連続して獲得、セットプレーからゴールを伺うが先制には繋がらず。立ち上がりを凌いだ東海大甲府はMF水越成皇(7)が右サイドをドリブルで崩し徐々に流れを引き寄せる。

すると33分、その水越のロングスローから先制ゴールが生まれる。ゴール右横のタッチラインから放たれたボールは大きく弧を描いてニアで競り合うMF佐々光翔(10)の元へ。競り合いに勝った佐々が浮き球で流したボールをファーで待ち受けるMF野村琉生(8)がドンピシャで相手ゴールに収め、東海大甲府が先制。前半を1点リードで折り返す。

サイドが変わった後半、韮崎も反撃に出ると47分にはMF戸澤想人(7)のパスを受けたDF中澤駿太(5)が、58分にはカウンターからMF野口隼(9)がシュートを放つも同点ゴールには出来ない。結局、後半は押し込まれながらも東海大甲府が佐々のゴールを守り切り、クリーンシートでJITスタジアム(準決勝)への切符を手に入れた。

試合後、東海大甲府・市來智紀監督は「韮(崎)高にリーグ戦で2勝していたのは(選手たちの)自信になったかもしれない。インフルで人数が揃わなかったりで苦しかった事もありましたが、(今日はとにかく)なりふり構わず勝ちに行きました。」と試合を総括した。また決勝ゴールを産んだロングスローに関しては「CKには196cm(DF村上太郎(20))が居るので自信があるんです。でもCKが取れなかった時に次のセットプレーはロングスローになるのかな?と…僕がロングスローを嫌いなのを選手たちは知っているので『ここへ来てロングスロー?』みたいな感じでした。練習は一昨日しました。」とこれまで封印していたロングスローから得点が生まれた事に驚きつつも笑顔でエピソードを聞かせてくれた。

決勝ゴールを決めた野村は「気持ちで押し込みました。嬉しすぎて実感が湧かなかったです。今日もスタメンに選んでもらって…その恩返しが出来ました。」と笑顔だった。また、僅か2日前に解禁された秘密兵器のロングスローを放った水越は「本番投げて案外飛んで、それが得点になって良かったです。」とハニカミながらも満足しそうな表情だった。

惜しくも一歩及ばなかった韮崎。応援席からの力強い声援を背に受け、立ち上がりから果敢に攻め、また相手の攻撃の時間帯もしっかりと身体を張って守った。セットプレーの失点は悔いが残るが、先輩たちと味わったこの悔しさを胸にメンバーに名を連ねた多くの2年生が中心となって、韮崎高校の新たな歴史を築いていって欲しい。

(取材・文 Kazuhiro.N)

 

試合結果

第102回全国高校サッカー選手権大会 山梨県大会
準々決勝
韮崎高校 0 - 1 東海大学付属甲府高校

得点
33' 野村琉生(8) 東海大甲府

県立韮崎高校
No. 選手名 学年 前所属
1 丸山蒼史 2
2 青木佑馬 2
3 平井千博 2
4 清水蒼士 3
5 中澤駿太 3
6 塩澤佑晴 3
7 戸澤想人 3
14 末廣遥哉 2
9 野口隼 3
10 米倉幸也 3
11 阿部将 2
東海大学付属甲府高校
No. 選手名 学年 前所属
1 田川直樹 2
2 山口竜弥 3
4 千野輝羅 2
5 千野歩夢 3
20 村上太郎 3
6 白須翔 2
7 水越成皇 2
8 野村琉生 3
10 佐々光翔 3
16 葛屋志成 3
11 斎藤琉海 3

 

1

2 3 4 5 6 7 8 9 10 11