2023年8月20日、小笠山総合運動公園エコパスタジアムで「2023 SBSカップ国際ユースサッカー 静岡ユース 対 U-18韓国代表(以下、韓国代表)」の一戦が行われ、後半から途中出場したFW遠野翔一(9・藤枝明誠)のゴールで勝ち越した静岡ユースが3-1で韓国代表に勝利し、大会を3位で終了した。
前の試合がPK戦までもつれ込んだ影響で開始時間が20分スライドした一戦。静岡ユースは立ち上がりから焦れる事なく積極的に攻撃を仕掛け、優位に試合を進めると33分、DFの裏に抜け出したFW舩橋京太(18・ジュビロ磐田U-18)がシュート。これはGKがセーブするものの、こぼれ球に素早く詰めたMF高田優(11・静岡学園)が豪快にネットを揺らして先制する。
前半は守備の時間が長かった韓国代表だったが、後半はスタートから積極的に攻撃に出ると47分、左サイドでボールを保持したMFカン・ミンソン(10・スウォンFC U-18)のパスを中央で受けたFWイ・ジェミン(18・FCソウルU-18)が豪華なミドルシュートを叩き込み試合を振り出しに戻す。
しかし、静岡ユースが慌てる事はなかった。
56分にMF川合徳孟(16・ジュビロ磐田U-18)のスルーパスから遠野のシュートで勝ち越すと、71分には途中出場のMF菅原太一(6・浜松開誠館)が投入後僅か3分でミドルシュートを突き刺し韓国代表にトドメを刺した。
僅かに2得点及ばず3位に甘んじてしまった静岡ユースだったが、この試合でのパフォーマンスには目を見張るものがあった。個人技はもちろん、素早いパス交換からの攻撃、また選手個々の守備への意識も高かった。ゲームメイクだけでなく、守備でもアグレッシブさを発揮したMF花城琳斗(10・JFAアカデミー福島U-18)も試合後、「初めて静岡ユースに選ばれる事が出来て自分がやるべき事、やらなきゃいけない事をやりつつ、その中で自分の良さを出す事が出来た。このSBSカップは自分にとって価値のある大会でした。」と清々しい表情で話してくれた。
今回の経験を選手個々が所属先で上手く還元し、リーグ後半戦、そして選手権予選を更に盛り上げていって欲しい。
(取材・文 Kazuhiro.N)