2023年8月20日、小笠山総合運動公園エコパスタジアムで、2023 SBSカップ国際ユースサッカー 「U-18日本代表(以下、日本代表)対 U-20関東大学選抜(以下、関東大学選抜)」の一戦が行われた。既定の80分では決着がつかず、試合はPK戦へ突入。GKデューフエマニエル凛太朗(12・流通経済大←流通経済大付属柏)が2人目を見事に止める活躍でU-20関東大学選抜が勝利した。
関東大学選抜のキックオフで始まったこの試合、立ち上がりこそ互角な展開であったが、徐々に関東大学選抜のペースに移行していくと17分、今大会MVPに輝いたFW松永颯汰(10・流通経済大←静岡学園)のゴールで先制。勢いに乗った関東大学選抜は直後の19分にも逆サイドからのロングフィードを綺麗に収めたMF高橋輝(9・東洋大←大宮アルディージャU18)が、豪快に蹴り込みその差を2点とする。
流れを変えたい日本代表は、後半立ち上がりからFW神田奏真(9・静岡学園)、MF神田拓人(6・尚志)を投入、序盤から関東大学選抜のゴールに迫ると42分、CKからDF桒原陸人(2・明治大←ガンバ大阪U-18)がヘディングで1点を返す。
更に53分には、ペナルティエリア内でMF大関友翔(10・川崎フロンターレ←川崎フロンターレU-18)が倒されPKを獲得。しかしキッカーのFW塩貝健人(14・慶應大←國學院久我山)の渾身の一撃は、デューフに止められ同点とはならず。
早く追いつきたい日本代表は、その後も積極的に攻め続けると70分、裏のスペースに抜け出した塩貝が、落ち着いてゴール前で仕事をし、遂に同点に追いつく。
しかし、その後は互いに譲らず試合は膠着、結局2-2のまま80分を終了、勝負はPK戦へ。
先攻の関東大学選抜が全員成功したのに対して、日本代表は2人目のキッカーDF梅木怜(16・帝京)がデューフにストップされ、結局、5-3でPK戦を制した関東大学選抜が勝利。大会直前の参加決定というハンデを乗り越え、見事にSBSカップを制覇した。
試合後、U-18日本代表・船越優蔵監督は「優勝を目指すという事で勝点3を取ると言う目標でのぞみましたが、結果的には成果を挙げられなくて悔しいです。」と悔しさを滲ませた。しかし「この大会に参加出来て悔しい思いばかりでしたが、我々の基準がどこなのか選手たちはわかってくれたのかなと思います。」と今後の奮起に期待を込めた。
また、U-20関東大学選抜・佐藤健監督は、大会5日前に出場の打診を受けた事、台風の影響でチーム作りがままならなかった事を会場の雰囲気を和ませながら話してくれた。そして、「前回のワールドカップでは9名程の大学卒の選手が選ばれました。みんな、デンソーカップや選抜に選ばれて鍛えられていきました。これからも今日の選手たちのようにもっともっと強くしていきますので応援をよろしくお願いします。」と優勝を締め括った。
(取材・文 Kazuhiro.N)