2023年7月16日、桐光学園サッカー場で、2023関東ルーキーリーグ Aリーグ 第6節「桐光学園高校(以下、桐光学園)対 船橋市立船橋高校(以下、市立船橋)」の一戦が行われ市立船橋が2点のビハインドから後半に攻撃力を爆発させ、怒涛の4ゴールで桐光学園に逆転勝ちした。
序盤から個人技を発揮し積極的に仕掛ける市立船橋に対し、桐光学園は球際の強さを見せ対応。するとクーリングブレイク明けの32分、左サイドをドリブルで仕掛けたMF山田瑠偉(7)が中央のFW倉持慶太(5)に折り返すと倉持は右のスペースに侵入したMF佐藤凛弥(13)にパス。佐藤は落ち着いてこれをゴールに収め桐光学園が先制する。勢いに乗る桐光学園は終了間際の45+5分にもゴール前のルーズボールをDF川谷駿斗(4)が豪快にボレーで仕留め前半を2点のリードで折り返す。
サイドが変わった後半、市立船橋は徐々に攻撃のギアを上げ始める。64分にMF小川夢成(2)のゴールで反撃の狼煙を上げると69分にはMF山本一誓(19)がペナルティエリアで倒されPKを獲得、これを自らが落ち着いてゴール左隅に沈めて遂に同点に追いつく。
更に市立船橋はクーリングブレイク明けの76分に山本からのスルーパスを受けたMF左近作怜(11)が勝ち越しゴールを上げると試合終了間際の90+5分、FW齋藤一馬(23)が追い縋る桐光学園にトドメを刺し4-2で逆転勝ち、降格圏から脱出した。
試合後、チームの指揮を執る市立船橋・式田高儀コーチは「前半は決めきれないと言う今年の1年生の弱いところが出た。後半はしっかりと自分たちで立て直してピッチの中で表現してくれた。今日のゲームを通して成長できたかなと思います。彼らの今後に期待したいです。」と「市船魂」を表現して一歩前に進んだ選手たちの姿に笑みを浮かべた。
試合前に「今日勝てば勢いに乗って次に繋がる」と鼓舞し選手を送り出した桐光学園・久保昌成コーチは「次に勝つしかないですね。90分通してのサッカーですから…45分良くても。それに尽きます。」と後半の失速を悔やんだ。残り4戦、中位以降はまだまだ混戦が続くAリーグ、両チームの今後の検討に期待したい。
(取材・文 Kazuhiro.N)