2020年11月8日、2020年度第99回全国高等学校サッカー選手権大会神奈川県予選会2次予選の準決勝、「横浜創英対桐蔭学園」の一戦が等々力陸上競技場で行われた。
2次予選ここまでの失点数は桐蔭学園が1、横浜創英が無失点と非常に高い守備力を持ち合わせた両者の試合は、1点が遠く、また試合を決定づけることが予想された。
立ち上がりは互いにロングボールを多用しシンプルかつ低リスクで攻撃を組み立てる。
徐々に中盤から短くパスをつないでゴールに迫る姿勢が見えてきた前半6分、桐蔭学園MF中村勇貴(21)からパスを受けたFW長澤圭剛(10)がペナルティエリアに入ったところから左足でファーストシュートを放つ。
これは横浜創英2年生GK信田力(21)が正面でがっちりとキャッチする。
その後も桐蔭学園が中盤でのハイプレスを武器にボールを支配し前進していく。
しかし、2次予選を無失点で勝ち上がってきた横浜創英のディフェンスラインは堅く、決定機を作らせない。
一方で、横浜創英は1トップのFW泉英寿(10)を起点にサイドへ展開しゴール前に迫ろうと試みる。
目まぐるしく攻守が入れ替わる展開が続き時間が過ぎていく。
均衡が破られたのは前半終了間際。
桐蔭学園FW長澤圭剛(10)、FW立石宗悟(18)が前線からプレッシャーをかけボールを奪うと、立石がピッチ中央ペーナルティエリア手前からゴール左にミドルシュートを放ちネットを揺らしついに先制点をゲット。
ほどなく前半を終了し、1点を追うかたちとなった横浜創英は後半立ち上がりから前線の選手が積極的に動き、空いたスペースにボールを送りチャンスメイクを試みる。
しかし、桐蔭学園もセンターバックの青木祐人(4)、片山楓人(5)が中心となり弾き返し続ける。
後半12分には横浜創英SB樋口将來(15)のロングボールから一気にFW原圭佑(18)が裏に抜け出しゴールキーパーもかわすが桐蔭学園DF江嵜人(9)の体を張った守備で決め切ることができない。
桐蔭学園も引いて守ることはなく、後半17分には先制点を決めたFW立石宗悟(18)が個人技で持ち込みシュートを放つなど積極的に追加点を狙う。
お互い一歩も譲ることなく気持ちが入った攻防が続くが、両者守備陣も高い集中を維持し得点が生まれることはなく、そのままタイムアップとなった。
ワンチャンスをものにした桐蔭学園が横浜創英を下し決勝の舞台へ進んだ。