2020年10月11日、高円宮杯JFA第32回全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会東京都予選のDブロック決勝、「ジェファFC対FC VIDA」の一戦が南豊ヶ丘フィールドで行われた。
試合開始から、中盤での激しいボールの奪い合いが続いた。
裏へ抜け出すボールに対しディフェンスラインが跳ね返すシーンが目立ち、両チームの守備力の高さからゴール前までなかなか攻めきれずに時間は経過。
大きく試合の展開を変えたのは前半18分、ゴールキックの跳ね返りからVIDAが初めてゴールキーパーとの1対1のチャンスを作る。
これを反応良く飛び出したゴールキーパーが右手一本で見事にセーブしたかに見えたが、わずかにペナルティエリア外という判定が下り一発退場となってしまう。
1人少ない状況で闘うことになったジェファは前線からボールを追うことは避け、体力を温存しながらカウンターを狙う戦術に切り替えた。
VIDAがディフェンスラインからゆっくりとビルドアップし、ジェファゴールに迫る展開が後半に入ってもしばらく続いた。
ポゼッションは圧倒的にVIDAとなったが、引いて守るジェファのゴールマウスは非常に硬かった。
終盤に差し掛かり、ジェファが徐々に前線からのプレッシャーを強め始めたところでついに均衡は破られた。
後半28分、斉藤柊斗(34)からパスを受けた松浦蒼之介(15)がスピードに乗ったドリブルでペナルティエリア内へ持ち込んだところを倒されPKを獲得した。
これを普久原陽平(3)がゴール右隅に豪快に叩き込み決勝点とした。
1人少ない状況に合わせて上手く闘ったジェファがDブロック決勝戦を制し、関東大会への切符を掴んだ。