U-12

【インタビュー】日本一のイレブンを直撃!キャプテン木下の夢は「トリアネーロにグラウンドを」|JFA第44回全日本U-12サッカー選手権大会

その瞬間、彼らはピッチに倒れ込み力強く雄叫びを上げると勝利をかみしめた。それは彼らの夢が一つ現実になった瞬間だった。チームが一丸となって掴み取った全国優勝。彼らは今大会においてフェアプレー賞(※1)も受賞している。そんなトリアネーロ町田の選手たちからチーム活動を通して学んだことなどを伺った。

<質問>
①全国優勝の感想と一番こだわってきたこと
②トリアネーロ町田の活動を通して学んできたこと
③次のステージに向けての意気込みと将来の夢

木下勝正(8 Cap.)
クレバーに状況を見極め巧みなボール捌きで勝利へ導くチームの絶対的リーダー

①練習から積み重ねてきたことを本番で出せて、それをしっかり試合でぶつけて優勝できたことが嬉しいです。試合までの練習では、みんなと本番のつもりでシュート1本1本を大事にやっていこうと話合ってやってきました。

②根性はずっと鍛えてきました。走って声を出してをずっとやってきて、そこに技を組み合わせて強くなって。根性から練習や辛いことでもやり遂げることを学びました。

③将来の夢はプロサッカー選手になり、トリアネーロにグランドを作ってあげたいです。

工藤敦士(7)
類稀な技術とゴール前の想像力溢れるプレーで得点を演出するファンタジスタ

①宝くじで1億当たるより嬉しくて、勝った瞬間に泣き出すほど嬉しかったです!試合ではチームを勝たせる力や、点を決めることを意識していました。

②基本的には全部ですが、気合とか、負けてる時こそ声を出すということを学んできました。

③次のステージではジュニアユースで一番強くなることが目標です。将来の夢はバルセロナやドイツのクラブチームへ行って活躍することです。

高橋琉(6)※東京都予選10番
タフなプレーで献身的に攻守の要としてチャンスを作り出すチームの大黒柱

①シンプルに嬉しいです。PK戦にもつれ込んでしまったんですけど、1番目に蹴るのを任されて、しっかり決めることが出来たのも良かったです。試合ではチームがなるべく長くボールを持てるように、自分は常にボールの回収を意識していました。

②気持ちの部分です。辛い時こそみんなで声を出して切磋琢磨していくことが大事だと学びました。

③次のステージでは今のチームとは離れてしまうけど、また全国優勝を目指して頑張りたいです。将来の夢は日本代表に選ばれることです。

武蔵由来(2)※東京都予選17番
安定の守備力と正確なロングパスでチームを支える両利きのキープレイヤー

①トリアネーロに入った時から優勝を目標に頑張ってきたのですごく嬉しかったです。試合では自分の武器であるロングパスを活かしてチームメイトの得点に結びつけるように意識してきました。

②判断力や気持ちの部分で諦めない気持ちを学んできました。

③次のステージではチームメイトとは別れるけど、トリアネーロで学んだことを活かしながら良いプレーをして色んな武器をまた身に付けたいと思います。将来の夢はプロサッカー選手になって海外で活躍したです。

最後に若山監督が考える選手・保護者・指導者の理想関係性について伺いました。

良い意味での理不尽

やはりお子さんとの距離感(が重要)だと思います。やっぱり親御さんも熱が入ってしまい選手に多くのことを伝えてしまう方が多い中、うちの6年生の保護者が凄いなと思うのは距離感がすごく良くて、あまり言わないんですね。サッカーのことは全て僕にお任せしてくれて、僕が厳しいことを言っても決して甘やかさないですし。

どうしても守ってしまう親御さんもいて、そうなると選手も向き合わないんです、やっぱり逃げ道を作ってしまうので。励ましてあげたり前向きにさせてあげる言葉って絶対に必要で、それは親御さんも一緒に頑張ってあげてほしいなって思うんですけど、コーチが言うことに対して目を背けさせるようなことを言ってしまうと、選手も困難に直面した時に目を背けてしまうようになるので、そこをちゃんと向き合わせてくれるような親御さんのお子さんたちが伸びているなと本当に思います。

私もまだ指導者として17年間しかやっていないですけど、今まで沢山の人と接してきてやっぱりそこがジュニアサッカーのポイントなのかなと僕は思います。四日(今大会でも大活躍したエースストライカー四日裕歩くん)なんか可哀そうですよ、頑張ってるっていうのに僕に頑張ってないって言われるんですもん(笑)。でも子供の可能性は無限大じゃないですか、大人が線引きしたらいけないと思っていて、だから「良い意味での理不尽」なんです。子供の可能性を信じて出来ないと言わせない。そこを親御さんには見守っていてほしいなと思います。

この日、3人の一期生OBたちが練習に来て小学生たちと一緒にボールを蹴っていた。彼らは今年高校生になり、また新しい挑戦が始まろうとしている。
そんな彼らにとってもここは変わらず迎えてくれるホームなのだ。「こうやってOBがいつでも来てくれるアットホームなチームでいたいですね」と若山監督。だからこれからも、子供たち一人一人としっかり向き合い育てていく。選手を育成する上で揺るぎない信念と情熱を持って。

(※1)フェアプレー賞:大会で上位進出をはたし、チームとしての力量もあり、試合中のプレーにフェアな感じが自然に出ており、かつ実際に反則数が少なく他の模範となるチームが選出される。

[取材・文]=Suzumari26