2023年7月22日、横須賀リーフスタジアムで、第102回全国高校サッカー選手権大会 神奈川県1次予選 3回戦 Hブロック「浅野高校(以下、浅野)対 逗子開成高校(以下、逗子開成)」の一戦が行われ、MF宮脇史門(8)のゴールで逗子開成が1-0で浅野を退け、県立秦野総合高校とのブロック決勝へ駒を進めた。
14時という暑さのピークの時間帯にキックオフされた一戦は、双方ともに気持ちの入った熱い戦いとなった。12分、ロングスローから逗子開成がチャンスを作れば、19分には浅野がカウンターで応酬するなど、序盤は膠着した展開。22分、浅野は相手DFの裏に抜けたFW安藤慶亮(11)が決定機を作るが、これはGK影山剛(1)の好判断で得点とはならない。すると逗子開成も25分にCKのこぼれ球、30分にはMF水野知風(9)のFKでゴール前を賑わすが、どちらも決め切る事が出来ず、勝負は後半に持ち越される。
そして、51分、その瞬間は訪れる。FW長島帆呂(10)が右サイドからペナルティエリアに侵入、DFとGKを引きつけるとマイナスにパス。一瞬空いたスペースに詰めた宮脇がこのボールをゴールに収め、逗子開成が待望の先制点を挙げる。浅野も残り時間、必死に攻めに転じるが、水野がショートカウンターからミドルを狙うなど隙を見せず、結局宮脇のゴールを守り切った逗子開成が勝利を収めた。
試合後、逗子開成の榎本晋監督は「浅野高校はしっかりとボールを保持するチームだと思っていたので、それを寸断出来るかが勝負の切れ目だと思っていました。前半は、それが出来、後半は回される時間が長くなりましたが、良い時間帯に得点できて良かったです。」と選手たちの頑張りを誉めた。また、ブロック決勝に向けては「ウチはチャレンジする側なので出来る限りの力を振り絞って頑張りたいです。」と意気込みを語ってくれた。
惜しくも敗れてしまった浅野だったが、全ての試合時間を通して、ほぼ互角に渡り合っていた。僅かに相手に球際の強さの部分で退けを取ってしまい、攻め切れなかった事が悔やまれる。1、2年生が多いチーム、来年に期待したい。
(取材・文 Kazuhiro.N)