2023年7月9日、時之栖スポーツセンター時之栖Aグラウンドで、2023関東ルーキーリーグ Bリーグ 第6節「清水桜が丘高校 (以下、清水桜が丘 ) 対 東海大学付属相模高校 (以下、東海大相模 )」の一戦が行われ、東海大相模がFW戸川昌也(9)の2ゴールを含む3得点で追い縋る清水桜が丘を振り切り勝利した。
午前中、グラウンドの大半を覆い尽くした深い霧は、試合開始前のアップ時には随分と収まり、試合は定刻通りに開始された。序盤からペースを握ったのは東海大相模。チームカラーの素早くワイドなパス交換からボールをゴール前に運び、スリッピーなピッチに手探りの清水桜が丘を攻め立て、次々とチャンスを演出する。6分にFW青木颯人(11)、9分には戸川が清水桜が丘ゴールに迫るが得点にはならない。
すると9分、中央でボールを保持したMF片岡宏介(10)が並走する戸川にパス。これを清水桜が丘のDFが一度はカットするものの戸川が奪い返すとそのまま推進力を活かして前方に運びシュート。これが見事に決まって東海大相模が先制する。
対する清水桜が丘は30分、左サイドを攻め上がったMF大石昌汰朗(35)が折り返すとクリアボールがFW田中莉安(48)の正面へ。田中はこのボールを落ち着いて利き足側に置き「GKのポジションがずれていた」のを判断すると冷静に蹴り込み、試合を振り出しに戻す。
しかし、東海大相模もすぐさま反撃に出る。DF先崎晴逞(5)からボールを受けたMF山本翔生(20)が左サイドをドリブルで侵入、カットインからミドルシュートを放つがボールはクロスバーを直撃。跳ね返ったボールを回収した先崎が素早いクロスを逆サイドに送ると戸川がこれに反応し、前半を1点リードして終了する。
後半に入っても東海大相模が優位に試合を進めると80分には山本がゴール前のこぼれ球に反応してシュート。これが決まって3-1とリードを広げる。
最後まで諦めない清水桜が丘も終了間際の90分、田中がバックラインから出たボールをそのまま持ち込むとGKの動きを読んでゴール流し込み1点差に。
アディショナルタイム、清水桜が丘は必死に同点ゴールを目指すが、東海大相模も最後まで集中して対応、結局、東海大相模が追い縋る清水桜が丘を退け3-2で勝利した。
「縦に速いサッカーに魅力を持った」「素早い速攻のサッカーが魅力的だった」「中学時代のチームとスタイルが似ていた」「中学の時に繋ぐサッカーをしてきた自分に合っていた」「後ろからゴールまでパスで繋いでいくサッカーが魅力的だった」試合後、清水桜が丘、そして東海大相模の選手たちに、其々の学校を進学先に選んだ理由を聞かせてもらった。憧れを持って進学した先で彼らがどのように成長し、その姿を未来の後輩たちにどう魅せていくのか…また楽しみが増えてしまった。
(取材・文 Kazuhiro.N)