2023年6月24日、日大藤沢NFグラウンドで、高円宮杯 JFA U-18 サッカーリーグ 2023 神奈川 K2 の第6節 「日本大学藤沢高校B(以下、日大藤沢)対 桐光学園高校B(以下、桐光学園)」の一戦が行われ、お互いに最後まで集中した守備で得点を許さず、0-0のスコアレスドローで勝ち点を分け合った。
立ち上がりは日大藤沢ペース。ボランチのMF伊藤颯飛(7)を起点に右S Bの松本夢己(2)らが桐光学園陣内に深く攻め込み、獲得したセットプレーからゴールを狙う。対する桐光学園も中盤のパスミスをカットしたMF伊藤壮喬(8)がショートカウンターからミドルシュートを放つが、これはポストの右へ。中盤以降は膠着した状態が続くが、前半終了間際の45分、日大藤沢はCKを伊藤(颯)がドンピシャで合わせるが、桐光学園GK村田侑大(1)がセーブ、ルーズになったボールもMF山本陽大(7)がクリアし得点出来ず、結局、前半は互いに無得点で折り返す。
後半になっても攻守の切り替えが目まぐるしい展開が続く。65分には日大藤沢・MF藤代哲成(10)、66分には、桐光学園・FW寺澤公平(11)、その直後に再び藤代とゴールに迫るがいずれもGKの守備範囲。
すると73分、桐光学園にこの試合最大のチャンスが訪れる。右サイド中盤でボールを保持した伊藤がドリブルで前へ運ぶとゴール前にアーリークロス。スペースに走り込んだFW浦上大和(9)が利き足側に絶妙のトラップで置きかえるとすかさずシュート。しかしGK小久保亮太(1)が落ち着いてこれを止め失点を防ぐ。試合後、小久保はこのシーンを「あそこを飛び出ないでしっかり我慢できて、ボールを見ながら反応出来た」と振り返った。その後も82分に桐光学園がFKのチャンスをDF大嶋洋介(3)がヘディングで合わせるが枠を捉えられず、結局、互いに撃ち合った試合は、双方共に引き締まった守備で防ぎ、0-0で終了した。
試合後、日大藤沢の伊藤(颯)は「自分たちが攻めている中で最後打ち切る事が出来ず、難しいゲームにしてしまった」また何度も右サイドから好機を演出した松本は「自分は(右サイドから)アシストするっていうのが最大の役目なのですが、それが果たせなかったのが反省点です」とそれぞれ悔しさを口にした。
インターハイ予選が終了して最初の公式戦。インターハイ本戦に向け、トップチーム入りを虎視眈々と狙う選手たちが鎬を削り合った。途中、市内の他会場でのトップチームの試合を終え、駆けつけた日大藤沢・佐藤輝勝監督と河内健奨ヘッドコーチもこの試合を観戦していた。もちろん選手たちもその姿には気づいていただろう。今日足りなかったものを次に満たせる様に、怪我にはくれぐれも注意しながら、一歩ずつ前に進んで欲しい。
また、桐光学園の指揮を執る久保昌成コーチは「うーん、決めきれなかったですね。でもこのあと7月は連戦が続きますので…」と次戦以降での奮起に期待を込めて、温かな眼差しで帰りの身支度をする選手たちを見つめていた。
(取材・文 Kazuhiro.N)