2020年12月26日、高円宮杯 JFA 第32回全日本U-15サッカー選手権大会の準決勝「FC多摩JY(関東6/東京都)対サガン鳥栖(九州2/佐賀県)」の一戦が味の素フィールド西が丘で行われた。
試合開始直後、FC多摩が左サイドでフリーキックを獲得すると菅井友喜(7)からのボールに、ここまで5得点で今大会得点ランキング首位のU-15日本代表候補貴田遼河(10)が頭で合わせ枠を捉える。しかしこれは鳥栖GK小池朝陽(1)に阻まれる。直後、こちらもU-15日本代表候補の鳥栖キャプテン堺屋佳介(10)が右サイドからパスを受けると強烈なシュートを放つがわずかにゴール左に逸れる。
立ち上がりからそれぞれチャンスを演出した両者だが、その後は一進一退の攻防が続く。FC多摩は細かいパスワークによるビルドアップで攻め上がろうと試みるのに対し、鳥栖は積極的なプレスで対応する。なかでも堺屋のインターセプトからの速攻スタイルが目立つ。26分、再び左サイドでフリーキックをFC多摩が獲得する。開始直後のチャンス同様、菅井友喜(7)から貴田遼河(10)のホットラインでFC多摩が先制に成功する。直後にも吉田幸慎(5)のロングボールからチャンスをつくるなどFC多摩の攻撃に迫力が増していく。
32分、エリア内へドリブルで持ち込んだ先田颯成(5)が倒され鳥栖がPKを獲得する。これを堺屋佳介(10)が冷静にゴール左隅へ沈め同点とする。しかし、直後の33分、鳥栖ペナルティエリア手前のルーズボールを菅井友喜(7)がピックアップしディフェンダーの股を抜くミドルで突き放す。FC多摩リードで前半を折り返すと、後半は開始早々から鳥栖の時間帯が続き再三にわたりFC多摩ゴールを襲う。53分、カウンターから北島郁哉(6)のボールで裏に抜け出した先田颯成(5)がキーパーとの1対1を冷静に流し込み同点に追いつくと、56分、GK小池朝陽(1)からのロングフィードを拾った増崎康清(11)が山﨑遥稀(19)にラストパスを送り、山﨑が右足で決め鳥栖が逆転に成功する。
逆転され追いかける形となったFC多摩だったが、再び菅井・貴田コンビで決定機をものにする。白石昊輝(12)の左サイド突破で獲得したコーナーキックを本日自身2ゴール目となるヘディングシュートを貴田が決め振り出しに戻す。その後も両チームともに積極的な攻撃で勝ち越しを目指すがそのままタイムアップを迎え、勝敗はPK戦に託された。
PK戦の結果、FC多摩の3人目、4人目を鳥栖GK小池朝陽(1)が見事ストップしサガン鳥栖U-15が決勝進出を決めた。
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