2020年12月12日、高円宮杯 JFA 第32回全日本U-15サッカー選手権大会の1回戦「FC LAVIDA対宇治FCジュニアユース」の一戦が群馬県コーエィ前橋フットボールセンターで行われた。
関東第1代表のLAVIDAと関西第5代表の宇治FCジュニアユースの試合は、立ち上がりからLAVIDAの猛攻に宇治FCが引いて守る形で試合が進んでいく。
LAVIDAはDF佐怒賀大門(3)が最終ラインから前線にボールを送るとMF長準喜(16)をはじめとするハイレベルな個人技を持つ攻撃陣がドリブルでゴール前へ攻め上がり幾度となくチャンスをつくる。
開始3分、最初の決定機はLAVIDA。
1年生ながらスタメン出場のMF長璃喜(34)が相手ボールを奪うと右サイドのMF前田大樹(8)へ繋ぐ。パスを受けた前田がドリブルでゴール前まで攻め上がりCKを獲得。
MF土谷飛雅(10)の右サイドからのCKにキャプテンDF石川穂高(14)が178㎝の長身を活かしたヘディングで先制点を決める。
その後もLAVIDAの猛攻に、宇治FCのDF松川奨吾(2)ら守備陣も体を張ったディフェンスで対応する。
前半25分、今度は左サイドでCKを獲得すると、先制点と同じMF土谷飛雅(10)、キャプテンDF石川穂高(14)のコンビで追加点を決めリードを広げた。
しかし、ハーフタイムを挟み状況は変わり始める。
宇治FCがペースを掴み始めると、キャプテンMF白木龍(10)らを中心に攻守に勢いを増し、両者の思いがぶつかり合う様に激しい攻防が繰り広げられる。
そして訪れたチャンスは後半18分。宇治FCがPKを獲得すると、キッカーのMF白木龍(10)は一つ息を吐いたのちに冷静に沈め、1点差に追いついた。
給水を挟み1点ビハインドの宇治FCはベンチからの熱い声かけも後押しとなり攻撃に拍車をかける。DF山村蒼空(4)を中心にディフェンス陣で組み立てるビルドアップから猛攻を仕掛けていく。
対するLAVIDAも突き放そうと相手ゴールへ攻め込む。
しかし、白熱しているピッチにゲーム終了の笛。
FC LAVIDAが1点差を守り切り2回戦へと駒を進めた。
最後に、LAVIDA応戦席へ挨拶に行った宇治FCは、キャプテン白木龍が「僕たちの分も頑張ってください!」と涙を呑んで言葉を残し西が丘への希望を託した。